会社選びはもっと楽しくできるはずだ SEGA XD × DINAMICA対談インタビュー
当社セガ エックスディーは株式会社DINAMICA(ディナミカ)が提供開始する『 Tours ナゾ解き機能 』内の「ナゾ解き」のコンテンツ制作を担当しています。
今回はそのコラボレーションを記念した対談インタビューの記事です。
『 Tours ナゾ解き機能 』をローンチしたきっかけや、HRとゲーミフィケーションの親和性、これからの採用に必要なことなど、ざっくばらんに語っていただきました。
会社選びがより楽しく、より素敵にできるかもしれない
ーー 早速ですが、ツアーズの謎解き機能の実装はいつごろから想定されていたのでしょうか?
DINAMICA_濱田 :そうですね。DINAMICAはバチャナビというバーチャルオフィスツアーのメディアと、ツアーズというSaaSのサービスを扱っています。『 Tours ナゾ解き機能 』のきっかけは、セガ エックスディーさんのオフィスツアーの取材の中で準備していた謎解きでした。
DINAMICA_濱田 : 最初は謎解きの画像を埋め込んだシンプルなものでしたが、「これ、面白いかも?」と直感的に思いました。採用市場でニーズがすごくあるというよりは、私たちDINAMICAが体現したかった体験だということが大きかったです。
バチャナビの立ち上げの理由でもありますが、私たちは企業と候補者の間にはカジュアルな接点がもっとあるべきだと考えています。それこそ、こんな素敵なオフィスで働いてみたい、このオフィスで働く人たちはどんな気持ちで働いているのだろう、というくらいのカジュアルさです。
必ずしも全ての人が就活や転職の軸・やりたい仕事が定まっているわけではありません。就活のタイミングで働く会社や職種をいきなり決めなくてはいけないと戸惑う人や、先行きが見えない時代で生き方が多様化しているからこそ、自分がどのように生きていくかを含めてキャリア形成に迷われている人が多い印象です。
また、給与や福利厚生・職務内容など理想だと思い入社したものの、社風など実際に働くことでわかったミスマッチや違和感から離職をする人も少なくありません。
DINAMICA_高田 : とはいえ、選考では企業と候補者はどこかお互いの粗(アラ)を出さないように、腹の探り合いのような面接になり、自分の条件や希望に即しているかを素直に聞くことも難しい。限られた時間で情報収集するのも中々しんどい。
バチャナビで職場にフォーカスしたのも、業界や市場の成長性などの小難しい話は一旦抜きにして、「こんな素敵な職場で働いてみたい」という気持ちから徐々に会社や仕事に興味をもつきっかけがあっても良いと考えて日々運営しています。
ゲーミフィケーションで「働くこと」は、もっと楽しくなる
ーー ありがとうございます。私が就活の時に出会いたかったメディアです。ちなみに濱田さん・高田さんはゲーミフィケーションという言葉をご存じでしたか?
DINAMICA_濱田 :私は学生の頃から言葉自体は知っていて、当時はどちらかというとバッジやランキングのような機能をサービスやアプリに導入するのがブームでした。
▼ゲーミフィケーションについて知りたい人はこちらがおすすめです。
DINAMICA_高田 :私がゲーミフィケーションという言葉を知ったのは、DINAMICAにジョインしたタイミングでした。ただ、僕は元々ゲーマーだったので、ゲームが持つ魅力や時間泥棒なところは体感値としてわかっている部分が大きくて(笑)
「ゲームの小さな達成を繰り返して、夢中にさせる仕組み」は体験設計を考える上でとても便利だろうなと思っていました。
DINAMICA_濱田 :ツアーズを立ち上げた最初の段階から、より候補者が企業に興味を持ってもらう仕掛けとしてゲーミフィケーションは相性が良いと思っていたので、何かしら考えてみたいねという話はしていました。
オフィスを自由に見て回れることはとても楽しいけど、もっと楽しく、ゲーム感覚で企業のことを知るためにはどうすれば良いのか。試行錯誤しながら面白がる自分たちの直感を信じつつ、昨年の8月に『 Tours ナゾ解き機能 』を試験的にリリースしました。
▼プレスリリースはこちら
セガXD_野尻 :私はプロデューサーとして、ゲーミフィケーションを活用したサービスのコンサルティングや開発を支援しています。セガ エックスディーは、ゲーミフィケーションを特殊な技法ではなくCXデザインにおける1つの視点と捉えています。
ビジネスや社会課題のあらゆるシーンで活用できると信じていて、HRの分野でも例外ではありません。
例えば、採用シーンだと、求人や企業に興味を持つ「取っ掛かり」を作れるでしょうし、エンゲージメントの側面では働く社員のモチベーション維持と向上、リスキリングのような社員育成での行動促進に役立ちます。実際に海外の名だたる企業でもゲーミフィケーションをHR施策に活用しています。
▼HR×ゲーミフィケーションについては、こちらのnoteで解説しています!
DINAMICA_濱田 :私たちもHR領域の支援事業を展開していますが、人事の視点を組み合わせたゲーミフィケーション施策を実行することで、採用した社員のパーソナリティやスキルセットに依存するのではなく、再現性を持たせた人材獲得やオンボーディング、育成フローの構築ができるのは大きなメリットです。ゲーミフィケーションを活用することで組織や会社運営をエンパワーメントできると考えています。
「サラリーマン生活」というRPGをサバイブするには
ーーサラリーマンなんてそれこそ一生もののRPGみたいですね。
DINAMICA_濱田 :やりこみ要素が無限にありますね(笑)サラリーマン生活を真正面から向き合う人ほど、仕事=人生と重く受け止めて、思い詰めてしまうのではないでしょうか。なので、一歩引いた視点、それこそ「これはある種のゲームだ」と考えることで、冷静に対処できたり、気楽になれたりするシーンがあると思います。
例えば、つまらなく感じる作業も、自分はこういうロール(役割)になるため、ランクになるためにやっている、スライムを沢山倒してレベルアップする修行期間なんだ、と受け止めることで乗り越えられる人が増えるかもしれない。
DINAMICA_高田:早期離職の理由で、業務内容のミスマッチが挙げられます。ただ、興味がない仕事やモチベーションが上がらない仕事を受け持った時の受け止め方がわからない・いつまでこの仕事が続くかという状態が耐えられない、というのが1つのインサイトだと考えています。
セガXD_野尻 :会学の用語で「ドラマツルギー」という言葉がありますよね。人はその場その場でアイデンティティを再構築し、TPOに応じてパフォーマンスをしている。
行動のゴールの明確化と動機付けはゲーミフィケーションでも大事です。
やりたい職種で活躍するための土台づくりとして課される仕事もあるので、「レベルアップのための修行」と認識できる形にすることで、避けられる離職も結構多いのかなと。一見遠回りなキャリアの築き方になったとしても納得感が出ます。
DINAMICA_高田 :そそうです!キャラクターがあることも、想定外のクエストがあることも当然と考えて、始業時間になったらサラリーマン人格のセーブデータをリロード、退勤時間になったらセーブして普段の自分に戻る、くらい感覚で仕事に向き合ってもいいのかなと。若干ディストピアっぽく聞こえるかもしれませんが(苦笑)
キャリアの探索 効率化以上に、セレンディピティも大事
――採用シーンでも効率化やAIの波が押し寄せていますね。
DINAMICA_濱田 : 一説にはAIによる求職者のマッチングの方が、キャリアアドバイザーよりも精度が高く年収が上がる、なんて話も聞いたことがあり、採用シーンでのAI活用と効率化は加速しそうです。
ただ、効率化と視野狭窄は紙一重であることを忘れてはいけません。視野をいかに広げるかの部分にセレンディピティとしてゲーミフィケーションや謎解きのコンテンツは役立つと思っています。
セガXD_野尻 :就職の機能的価値が経済条件や待遇にあるのだとしたら、「楽しさ」は企業選びの大きな軸になり得る情緒的な価値にあたるかもしれません。
DINAMICA_高田 : これからの採用に必要なのは、キャリアの探索みたいなことも大事だと思っています。新たな選択肢や視点につながるような偶発的な出会い。これは企業と求職者双方にとって大事だと考えていて、ツアーズはその架け橋となるサービスとして育てていきたいです。
ナゾ解き機能を活用した採用イベントの手ごたえ
ーーセガ エックスディーの新卒採用イベントで活用しましたが、実際に学生さんからリアクションがあったのは嬉しかったですね!
セガXD_野尻:正直なところ本当に学生さんがくるとは思っていなくて、募集段階ではドキドキだし、来てくれて嬉しかったですね。
今回のイベントは謎解き機能を使ったオンライン謎解きと、謎解きのインセンティブとして、全問クリアした人が参加できるリアル採用イベントの二部構成になっていました。
解いてくれた学生さんは、過去に当社が出前講義をした生徒さん達や、関西圏の大学に通う方、あと高学歴と呼ばれるような学校や院卒の方でした。
過去にコンタクトしている学生さんと、普段出会えていない学生さんの両面に接点が持てるのはとても良いと思います。
説明会に参加した方にヒアリングしたところ、謎解きがしたい学生さんとセガ エックスディーに元々興味があった学生さんが半々でした。謎解き起点で自社に興味を持ってもらえるのは、採用担当の方には魅力的かもしれないですね。
DINAMICA_濱田 :その後は応募などはありましたか?
セガXD_野尻 :早々に採用担当あてに選考に進む旨を伝えてくれた学生さんもいました!説明会でも学生さんの熱量を感じ、有意義で楽しいひと時でした。
もちろん、正式にエントリーしてもらうことは嬉しいのですが、きちんと知ってもらって、「(自分の描きたいキャリアやチャレンジしたい仕事とは違うから)選考には進まない」とわかるもの大事だと思います。ミスマッチはお互いにとって幸せではないので。
DINAMICA_高田:おっしゃる通りですね。不採用の通知を受けた就活生の多くが企業を嫌いになったり、製品やサービスを使わない、とネガティブ な印象をもつそうです。
採用活動がディスブランディングの機会にならないために、企業と候補者のコミュニケーションは今後より対策が必要だと思いますし、エンタテイメントが持つ「楽しさ」は良い突破口になりそうです。
会社選びはもっと楽しくできる
ーー謎解き機能はどんな方をターゲットにして活用できそうでしょうか?
DINAMICA_濱田 :新卒・第二新卒の若い方と親和性が良いかと思っていました。キャリア採用の年代の方は、自分の働きたい会社や職種の適性がわかると思うので、比較的遠回りになるアプローチになってしまう。
DINAMICA_高田 :第二新卒やキャリアの見直しをしたい方にとっては、これまでと違った企業との接点を持つことや、企業の理解が深められる場になるので相性がよさそうです。
ーー採用や選考のどんなシーンで使えそうでしょうか?
DINAMICA_濱田 :採用HPに埋め込む、イベントで活用する、スカウトの文面に入れるなど活用範囲は広いです。職場は企業のワークスタイルや色濃く反映された場所であり、自分がどのような働き方をするのかという解像度を高めることに直結します。
職場が持つ空気は会社のカルチャーを色濃く反映しているので、求職者にとって自分とマッチしているかをジャッジできる情報としても機能しているようです。
DINAMICA_高田: 学生さんにとっても、企業にとってもオンラインでの選考や情報収集が常態してきたからこそ、オフィスや社風は特に知っておきたい情報になっている気がします。
オフィスツアーを随時行うわけにもいかないと思うので、コンテンツとしてもっておくことは大事だと思います。自社サイトやオウンドメディアにいれても良いかもしれません。
ーー この『 Tours ナゾ解き機能 』を使う企業さんに向き・不向きはありますか?
セガXD_野尻 :新卒・第2新卒の採用をしたいBtoBの企業にこそ使ってほしいと思っていたりします。学生や社会人経験が浅い年代だとビジネスの解像度が低く、BtoCや派手なプロモーションをしている企業に目が行きがちです。謎解きというコンテンツの力を応用することで、エンタテインメントを入口とした採用候補者と接点を作りつつ、事業や会社の魅力を引き出せます。
また、ホスピタリティがある企業や採用担当者さんにはすごくマッチしているとも思っています。自社を知ってもらうために謎解きコンテンツを準備するという姿勢が、採用候補者に対する思いやりの姿勢を体現しているといえますし、ここで働く日々が「楽しいもの」という社風が垣間見えると思うので、社員に対する姿勢を大事にする企業にも使っていただきたいです。
ーー まさにおもてなしですね。謎解きを作成する上でのコツや考えていることを教えてください!
セガXD_野尻:事業やサービスについての正誤確認のようなクイズをするとむしろ試験になってしまうので、ひらめきの瞬間の楽しさや嬉しさが遊びのコアになっている謎解きの要素を強めるようにしています。
DINAMICA_濱田 :野尻さんにDINAMICAの謎解きをデモ用に作成してもらったときは、ホームページを見るような謎にしてほしいというお願いをしました。
セガXD_野尻:そうですね。サイトの情報を謎として楽しく解き進めて、クリアする頃には、企業理解と深化の両方が実現できるのが理想だなと制作の過程では意識していました。今後はバーチャルオフィスツアー内のインテリアやアートと組み合わせた謎解きを作っても面白いかもしれないですね。
――今後の予定などありましたら、教えてください!
DINAMICA_濱田 : 細かなアップデートと共に、複数人がバーチャル空間上でナゾを解けるとより面白いと思うので複数人で解けるようにアップデートしたいです。
ただあくまで試験的な機能ですので温かい目で見守ってもらえれば(苦笑)
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ここまで読んでいただきありがとうございました!
『 Tours ナゾ解き機能 』は、「Tours」上に作成された自社のバーチャルオフィスツアー内にナゾを配置することで利用が可能です。求職者はナゾに回答できたり、全問クリア時のリワードが受け取れるなどゲーミフィケーションのノウハウを取り入れた機能となっています。
新卒・第二新卒の採用や、自社の認知を拡大にお悩みを持つ方で、
ご興味をもっていただけたましたら下記アドレスまでご連絡ください。
今後も当社はゲーミフィケーションやエンタテインメントの面白さを活用し、人々が二の足を踏んでしまったり、尻込みしてしまう事象を解消し、
世界をよくする衝動を生み出していきます。
執筆:春日遥|株式会社セガ エックスディー
セガ エックスディーでは広報業務を担当。
過去にSaaSサービスのマーケ兼広報・インフルエンサーマーケのプランナーを経験した後に、エンタメ事業会社でクリエイターのマネジメント・事務所運営の後に人事・総務を経験。まとまった休日ができると海外に飛ぶか、アニメ・漫画で次元を飛び越えます。
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