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AR×ショッピング!?コロナ時代のネオリテールとは

こんにちは。
セガ エックスディーの濱田です。
XRなどの最新技術を活用した体験価値で社会や企業の課題解決を実現するため、日々奮闘しております。

これまでリテール領域における弊社の実績や、お問い合わせいただく事が多い事例等をnoteにてご紹介しましたが、本記事では世界のリテール×エンタテインメントの事例をご紹介しながら、コロナ禍だからこそ活きる「ARエンタメ×ショッピング」の可能性についてお伝えしたいと思います。


世界的に見た「ARエンタメ×ショッピング」のサービス事例

オンラインとオフラインの融合を目的としたショッピングモールとして最初に話題になったのが、中国企業のアリババが2018年にオープンした直営のニューリテールショッピングモール「亲橙里(チンチェンリー)」
アリババは、「ニューリテール」戦略という名のもと、このモールを皮切りに、次々とオンラインとオフラインの融合をテーマにした店舗をオープンしてきました。

その際、オンラインとオフラインの融合のキーのひとつとなっているのが、ARやVR(※)といわれる現実と仮想の組み合わせです。衣類、化粧品、家具などを仮想体験させるこのサービスは、商品の一部を現実店舗(オフライン)でのみ展示し、色違いやサイズ違いなどのバリエーションは仮想上(オンライン)からのみ確認できるようにすることで、商品価値を下げることなく訴求しています。

※AR「Augmented Reality」が現実世界の中に仮想データなどを表示するものであるのに対して、VR「Virtual Reality」は限定された空間にリアルなビジュアルを表示するものとなっており、正確には逆の性質といえる。

特に、「バーチャル試着」に関しては、早くからスマートミラーを活用し、コンテンツ化してきたアリババグループをはじめ、多くの中国国内のブランドが続々と導入しています。更に、ZARAやUNIQLOなどの大手ブランドも期間限定などで導入しており、VR技術の進歩と比例して、導入企業・ブランドも増えているのが現状です。

また、VRを使い完全に別世界でシミュレートするだけではなく、ECサイトなどではリアルな自身の体の一部の上に、仮想の商品を表示するARコンテンツなども増えてきています。


事例から学ぶアミューズメントショッピングの可能性とコロナの影響

現在のコロナ禍もあって、購買行動のデジタルシフトは数年単位で急速に進んだと言われています。
そんな中、これからアフターコロナと言われる時代に入り、オフライン購買の大きな受け皿となっているショッピングモールはどのように変わっていくことになるのでしょうか。

前項で紹介した、スマートミラーを活用したバーチャル試着の導入店舗では、お客さんの平均滞在時間が従来よりも10分間以上長くなったというデータもでています。これは、お客さんがこうしたバーチャルを利用した仮想体験コンテンツを、エンタメとしても楽しみながらショッピングしているからといえるのではないでしょうか。

セガ エックスディーでは、来たるアフターコロナによる市場の変化を想定したうえで、上述のようなポジティブな購買行動を活かし、「アミューズメントショッピング」を実現するため、様々なご提案を行っています。


セガ エックスディーとしてのアミューズメントショッピングへの取り組み

「アミューズメントショッピング」実現への取り組みとして、セガ エックスディーでは、主にスマートフォンを活用した機能やサービスをご提案しています。
本記事ではその一部をご紹介いたします。

“密”になることへの配慮
大型店舗やイベントでの集客・回遊施策向けに「事前予約システム」をご用意。
イベントの参加人数に定員を設けたり、イベント開催時間を任意に設定することで、参加者の動きをコントロールし、安心して店舗への集客・回遊を促すことができます。

【利用者を選ばない仕組み】
これまでARというと、アプリDLが必須となることが多く、利用者に一定のリテラシーがないとハードルが高い印象がありましたが、即時性や訴求ポイントの絞り込みなど、実用性を重視した作りに落とし込むことで、Webブラウザ上でのAR体験を実現し、誰もが利用できるようにしています。
また、その場でアプリDLが必要な場合、ショッピングモールのWi-Fiエリアなどに人が集まる懸念がありますが、Webブラウザで完結するサービスなら、その心配も不要です。

【実店舗の新たな活用】
デジタルで完結する施策だけではなく、実店舗を利用した連携施策についてご相談いただく機会も増えており、セガ エックスディーでは誰もが実際の店舗で買い物する際に感じるワクワクする体験は残しつつ、店舗にデジタル体験を加えることで、新しいショッピング体験を得られるようなサービスをご提案しています。(以下は企画例)

企画例➀:「店内サイネージで食育体験」
店内に設置されたサイネージに野菜や魚をかざすと、その野菜を育てる過程や、魚が切り身になる前の姿をARで確認することができます。商品をかざすというアナログ体験を通じて、ワクワクした買い物体験ができます。

サイネージイメージ


例➁:「献立サポート」
事前にWebサイトで料理を選択すると、レシピと一緒に調理に必要な食材リストが表示されます。提携した店舗に行ってチェックインすると、店内のサイネージと連動して購入食材リストが表示され、陳列場所を明示してくれるので、大型店内でも迷うことなく、短時間で商品を見つけられ、安心して買い物ができます。見つけた商品をサイネージにかざすと必要食材リストが埋まっていく演出などをいれることで、お子様が宝探し的にお買い物を楽しめる「はじめてのお使い」体験にもなります。

献立サポート



今後の展望とまとめ

これまで、購買行動を受け入れる側(ソリューション提供側)の価値は、いかに機能的・効率的・実務的であるか、という観点で図られてきたところが大いにあったかと思います。
そういう意味で、コロナ後の急速な購買行動のオンライン化は、現状にマッチしたものとして受け入れられているのだと思います。

しかし、元来、人がショッピングに求めるものは、そうした機能的価値だけではなく、その対極にある情緒的な時間や体験にもあるのではないでしょうか。例えば、一見無駄な行動に見えるウィンドウショッピングなどを楽しむ行為は、その最たる例ではないかと思うのです。

コロナによって社会全体が大きな転換を強いられている現状ですが、これからもオフラインの購買行動がなくなることはありません。むしろアフターコロナでは、オフラインでの購買行動において、情緒的価値を生むファクターであるエンタメ性について、どのように工夫して表現をするのか、あるいは、そういった付加価値の創出を、時代にマッチした形でどう実現するのかがカギになるのではないかと思います。
そして、そこでVRやARといった「バーチャルとリアルの融合」を実現できるエンタメの持つ役割は非常に大きいと思うのです。

セガ エックスディーは、「エンタテインメントで社会課題を解決する」というコンセプトのもと、さまざまなご提案をしています。
まさに、このコロナ禍という、ともすれば情緒的価値がそぎ落とされかねない時代だからこそ、エンタテインメントのもつ“力”をしっかりと示せるご提案をさせていただきたいと考えています。

是非お気軽にご相談ください。


ありがとうございました。

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