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近年流行のビジネスモデル『サブスクリプション型コマース』とは

こんにちは!セガ エックスディー プランナーの金谷です。
今回は、近年注目を集める『サブスクリプション型コマース』について解説したいと思います。

サブスクリプション型コマースとは、毎月決まった金額を支払うことで様々な商品やサービスを継続的に利用することができる仕組みを指します。2019年には「サブスク」がユーキャン新語・流行語大賞にノミネートされ、今ではとても身近な存在になっていますね。


サブスクリプション型コマースが流行する背景

サブスクリプション型コマースが流行した要因の一つは、情報化やコモディティ化により、現代の消費者の商品選びがどんどん複雑になっていることでしょう。サブスクリプション型コマースでは、ユーザーではなく企業側が推奨の商品やサービスを選んで提供するため、商品選択への悩みを抱えるユーザーに対して効果的にアプローチすることができます。必要な期間だけお金を払い、やめたいときにやめられるという特徴も、ユーザーの心理的なハードルを下げるのに効果的です。
また、企業側にサステナビリティが求められるようになったことも一つの要因ではないでしょうか。サステナブルな経営のためには、安定した収益の確保やコストの抑制が必要になります。サブスクリプション型コマースは継続的な収益が見込めますし、在庫リスクが軽減されることでコストカットにも寄与できる、サステナビリティと相性の良いビジネスモデルです。
こうした背景によって、サブスクリプション型コマースが注目されるようになっています。


非デジタル領域でも活用されるサブスクリプション型コマース

サブスクリプションと聞くとまず思い浮かぶのはSpotifyやNetflixといったデジタルコンテンツの配信サービスですが、近年では非デジタル領域におけるサブスクリプション型コマースも注目を集めています。ここでは非デジタル領域での活用事例を3つ紹介します。

①食器洗い乾燥機定額利用サービス(パナソニック株式会社)

食洗機を定額利用できるサービスです。ファミリー向けと一人暮らし向けの2機種が用意されており、それぞれ新品か検査済み再生品を選ぶことが可能です。スペースの限られたキッチンにも設置しやすいスリムさが売りで、大掛かりな工事が必要ないため賃貸住宅で利用することもできます。新品の場合は定額利用中に買い取りを行うことも可能なので、購入検討中にお試し感覚で使えるのも魅力的ですね。
https://ec-plus.panasonic.jp/store/page/sbsc/dish_top/

②BLOOMBOX(株式会社アイスタイル)

アイスタイル社が企画・運営する美容系総合サイト「@cosme(アットコスメ)」が提供するサービスです。会員が登録した年代や肌質などのビューティープロファイルを参考に、毎月4~5つのコスメをサンプルサイズでお届けしています。「色々なコスメに出会える」というワクワク感や「自分に合ったコスメを知ることができる」という納得感を得られるサービスです。

③saketaku(日本酒応援団株式会社)

ソムリエが厳選した日本酒とおつまみをお届けしています。「何を選べばよいかわからないのでプロに選んでほしい」という消費者向けの、キュレーション型と呼ばれるサービスです。デフォルトでは1ヵ月2本となっていますが、「飲みきれないから1本にしてほしい」「今月は外食が多いのでスキップしたい」といったユーザーの要望に柔軟に対応できるのもこのサービスの強みとなっています。


サブスクリプション型コマースの効果を高める具体アイデア

既存のサブスクリプション型コマースでは、ユーザーに合った商品を提供し続けるため「登録情報からプロファイリングする」「プロに選んでもらう」といった工夫が取り入れられています。このようにして企業側のセレクトの精度を高める努力が必要なのはもちろんですが、簡単に解約されないためには「少し期待外れなときはあるけど、それでも利用し続けたい」とユーザーに感じさせるような体験を設計することが重要です。
今回はその動機付けの手法としての「ゲーミフィケーション」を紹介します。

「ついやりたくなる」人を動かす8つの属性

セガ エックスディーでは人間の行動原理をベースとした「ついやりたくなってしまう」8つの属性を定義しています。そして、人々がついやってしまったり夢中になってしまう行動を、それらの属性に対応する9つの要素(計72個)で構成されたフレームワークを活用しています。

今回はサブスクリプション型コマースと偶発性を組み合わせたアイデアをご紹介します。

偶発性

偶発性は、運の要素を通じて驚きや発見に喜びを感じる属性です。
福袋を購入する時や学⽣時代の席替えにドキドキした記憶はありませんか?自分の能⼒とは関係なく、運の要素によって結果が変わるものに対して人間は強く動機付けがなされます。ゲームUXでは「ガチャ」「レアキャラクターとの遭遇率」などの形で利用されています。

詳しくはこちらの記事も参照

サブスクリプション型コマース×「ランダムボックス」×「サプライズリワード」

まずは「ランダムボックス」と絡めたアイデアです。
ユーザーの嗜好に合わせた商品やプロの選んだ信頼感のある商品に加えて、そうではない商品を追加します。例えば、5つのコスメのうち4つはユーザーに合ったもので、残り1つをランダム枠にするといった具合です。ランダム枠は「先月の1番人気」「インフルエンサーの〇〇さんセレクト」「10人中9人は平凡なアイテムだけど、1人だけリッチなアイテムが当たる」といった何かしらの企画を設けて商品を決定します。ランダム枠のワクワク感をユーザーに与えて「ただ便利なだけではなく面白い」と感じてもらうことができれば、サービスにつなぎとめることができるのではないでしょうか。
 
次に、「サプライズリワード」と絡めたアイデアです。
ユーザーの予期しないタイミングでスペシャルなギフトを提供します。再びコスメを例に出すと、「なぜかいつもの2倍のコスメが届いた」「パッケージが色違いだった」「好きなコスメと交換できるクーポンが入っていた」といった感じです。誕生月など特別なときではなく、あえてランダムなタイミングにすることで、一度この体験をしたユーザーは「またいつあのサプライズが来るかわからない」と期待するようになります。このようにして、ユーザーにサービスに留まる動機を与えることができるのではないでしょうか。
 

まとめ

いかがでしたでしょうか。
サブスクリプション型コマースをビジネスとして成立させるためには、ユーザーの継続行動がたいへん重要です。ゲーミフィケーションの活用は、継続行動への動機付けの一助になると思います。ぜひ、ご自身のビジネスにお役立てください。
 

リンク

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‐ ゲーミフィケーションについて詳しくはこちら:


執筆:金谷 航|株式会社セガ エックスディー

2024年、新卒2期生としてセガ エックスディーへ入社。人気アニメ映画のプロモーションキャンペーンや社内イベントの企画・制作に携わる。バスケ・野球などのスポーツ観戦が趣味。


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