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出前講義「健康領域のゲーミフィケーション講座」in埼玉県立大学

エクスペリエンスデザイン部の升井です。

10月18日、埼玉県立大学健康開発学科のヘルスコミュニケーションの授業のゲスト講師としてオファーいただき、「健康領域のゲーミフィケーション講座」と題する講義を行いました。

約50名の学生が出席し、ゲーミフィケーションに関する基礎知識や事例紹介をして、最後は3人1組のチームで健康に関するゲーミフィケーション施策のアイデアを考えて発表してもらうグループワークを行いました。

講義の目標は「ゲーミフィケーションという引き出しを手に入れる」。課題解決の手段としてゲーミフィケーションという選択肢を自ら提案したりできるようになってくれればという狙いがありました。

 

健康維持には「楽しさ」が鍵、各企業が取り組む健康領域の事例紹介


健康領域はゲーミフィケーションの分野の中でもメジャーな領域で、これまで多くの事例が生まれてきました。

リングフィット アドベンチャー、Pain Squad、みんチャレ、Folditなどの事例を紹介し、私なりにどの部分がゲーミフィケーションの観点で工夫されているのかを動画を見せながら解説しました。

遊びや趣味でやるゲームが課題解決に役立つなんて夢物語のような話だと思えますよね。ただ様々な企業のゲーミフィケーション事例の動画を見る学生さんは真剣そのものでした。また、事前に「このアプリは何をするアプリでしょう?」というようなクイズにも答えてもらいながら進行し、考えながらゲーミフィケーション事例に触れてもらいました。

 リングフィット アドベンチャー

Pain Squad

みんチャレ

Foldit


グループワークはRPG風で


今回のグループワークはRPG風に仕立てました。配布したワークシートに「スクラッチシール」を貼り、コインで削ると「剣=主人公」「魔法陣=占い師」「弓=弓使い」のマークが出てくる仕掛けにし、この3人1組でチームを組んでもらうところからワークはスタートしました。

3つのジョブには各々ミッションを設定しました。

①主人公=ゲーミフィケーション施策の対象とする健康課題を考え、チームをまとめるリーダーや発表役を担います。

②占い師の=バートルテストと呼ばれるゲームの性格診断を受けてもらい、どんな属性のターゲットに向けた施策にするのかを決定します。

③弓使い=「ゲーミフィケーション曼荼羅・ダーツ」に挑戦してもらい、アイデアに取り入れるゲーミフィケーション要素の1つをチームに持ち帰ります。


各々がミッションを終えた後は、チームで集まりアイデアを考えます。

最終課題のプロセスは、主人公が設定した健康課題に対し、弓使いのダーツで決まったゲーミフィケーション要素を盛り込み、占い師のテスト結果(アチーバー、エクスプローラー、ソーシャライザー、キラー)のユーザーを想定した、新規のゲーミフィケーション施策のアイデアを考えるというものです。

今回は役割を明確にしたので、占い師はバートルテストの視点から、弓使いはゲーミフィケーション要素を中心に会話できていた印象でした。

それぞれが自分事化してワークにコミットしてくれたようで、各グループの様子を見回りに行った際に、「エクスプローラーだから…」「この要素を使って」など、白熱した議論が交わされていました。


座布団1枚!成果発表では意表を突くアイデアが沢山


主人公役の学生に1分くらいでチームで考えたアイデアを発表してもらいました。

普段から健康について勉強している学生たちなので専門性が高く、実践的なアイデアがたくさん生み出されました。発表後は毎回大きな拍手が沸き起こっていました。

学生たちがアイデアを一ひねり二ひねりしてくれたので、どれも個性的で面白いものでした。中には健康課題という枠組みを越え、地域の活性化にまで及ぶアイデアを考えたチームもあって、学生たちの主体性に感心しました。

おわりに


授業後に、以下のような感想をいただきました。

・ゲームに対してエンタメとして楽しむモノという見方が覆って、人々の行動を良い方向に変えられるものだという認識に変わった

・養護教諭志望だが、児童・生徒にはゲーム性ある取り組みが効果的であると感じたので将来に活かしたい

・講義の目標にしていた「課題解決の手段としてゲーミフィケーションという引き出しを手に入れる」も達成できて、講師として皆さんと交流ができて嬉しかった

また、今回は養護教諭志望の学生が多く出席してこともあり、子どもが痛みを報告するPain Squadというアプリの事例に対する感想をたくさんもらえたので、学生の皆さんの進路に活かせるようなよい講義ができたのではないかと思います。

埼玉県立大学の学生の皆さん、オファーしていただいた本間先生、貴重な機会をいただき有難うございました。

今回は学部生向けに初級編のゲーミフィケーションの講義を実施しましたが、企業様向けの「CX School」ではよりビジネス観点で実践的なゲーミフィケーションの活用方法の講座を提供しております。

ご興味を持たれた方はこちらのリンクから「CX School」の概要をご覧ください。研修プランやアイディエーション型のワークショップのご相談も承っているのでお気軽にお問い合わせください。



執筆:升井 友貴|株式会社セガ エックスディー 

大手パチンコメーカーでの商品企画などの社会人経験のあと、東京大学大学院に入学し、ゲーミフィケーションで著名な藤本研究室にて修士号を取得(2023年)。2023年春にセガ エックスディーに入社。

メーカー時代には550件以上の特許を出願するなど、遊技機の革新的なアイデアの創出で成果を残す。大学院時代にはゲーミフィケーションのアイデアでのビジコン優勝経験もあり、研究とビジネスの両輪でゲーミフィケーションの可能性を探る。


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